Wednesday, August 19, 2009
Monday, June 29, 2009
Thursday, February 12, 2009
星☆カフェ開店
「星☆カフェ」が始まりました。
2009年を世界天文年、2010年を子午線100年天文50年、
2011年を中崎公会堂100年、と3ヵ年で明石を盛り上げていこうというもの。
本当はそのあとにも楽しい事があるのですが、とりあえず3年です。
さて記念すべき初回。光栄にも講師をさせていただきました。

増田さんのプロデュースでとてもいい雰囲気で星を語らせていただきました。
話の内容は(1)ちょっと長い自己紹介(2)ガリレオの業績と世界天文年(3)2009年の天文現象。
ガリレオの望遠鏡の観測体験と皆既日食の話が山場でした。
皆既日食はここ数年、講演の時にはできるだけ紹介しています。

ガリレオの望遠鏡の視野はあまりに狭い。ガリレオはえらいなぁ。
後ろの茶色い長い筒がガリレオの望遠鏡です。
写真提供:竹内利江さま
Thursday, January 01, 2009
めざせ1000万人!みんなで星を見よう!
あけましておめでとうございます
世界天文年の幕開けです!
日付が変わる直前まで作業が続いたこの企画、
いよいよ始まりました!
星を見たら、こんな証明書をもらうことができます。
このwebサイト、今後どんどんと進化する予定です。
一年後にはどうなってるんでしょうね^^
Monday, December 29, 2008
天文PRのヒーロー活躍 兵庫・明石の科学館

日本標準時を決める子午線の上に立つ兵庫県明石市立天文科学館のキャラクター「軌道星隊シゴセンジャー」が、歌のCDを発売するなどPRに活躍している。同館の悪役キャラの人気に押され、一時は影が薄かったが、県外のイベントにも招かれ「主役はこっちだ」と勢いに乗っている。
シゴセンジャーは「レッド」と「ブルー」の2人で、2005年にデビュー。同館のプラネタリウムやイベントに登場してクイズを出したり、星の説明をしたりして子どもたちの人気を集めた。
一方、だじゃれを連発しながら時間を狂わせる悪役「ブラック星博士」もファンを獲得。インターネット配信のラジオ番組に出演するなど存在感が高まり、シゴセンジャーはやや肩身が狭くなっていた。
しかし、今年8月に商標登録が認められ、11月には「日本の標準時間を守り抜け」が決めぜりふの「GOGO!シゴセンジャー」のCDを発売。
来年1月4日に群馬県高山村で開催される「世界天文年」のオープニングセレモニーにも登場する予定で「みんなに楽しんでもらいたい」と張り切っている。(共同)
Monday, December 01, 2008
月・金星・木星のランデブー(Great conjunction of the Moon,Venus and Jupiter)
追記
この写真、下記で紹介いただきました。
朝日新聞 Asahi Shinbun
アストロアーツ天文ニュース(Astroarts-news)
スペースウェザー.コム(spaceweather.com)
It was clear sky on Dec. 1 2008.
I took a walk with my daughter to watch a triple-conjunction of stunning beauty..
I think this photo is like IYA2009'LOGO,don't you?
ビーナス・プラネタリウム
夕暮れに金星がとても美しく輝いています。
明石市立天文科学館では、12月の毎週金曜日限定で、
夕暮れに金星にちなんだ特別プログラム「ビーナス・プラネタリウム」をおこないます。
ビーナス・プラネタリウムは、金曜日の夕暮れ前、神秘的な星の話と
すてきな音楽でお楽しみいただくまったく新しいプラネタリウム・
プログラムです。
本番組は西宮さくらFMのパーソナリティ「おしな」(品田明子)さんと、学芸員(おいら)の掛け合いによるラジオ感覚の進行で話が
進みます。
内容は、金星(ビーナス)をテーマに、音楽と楽しいクイズなど
楽しくちょっと癒し系。
投影終了後は14階展望室で17時すぎまで日没と
大橋のライトアップを眺望することができます。
また、ちょうど見ごろの時期をむかえている
宵の明星・金星を天体望遠鏡で見ることもできます。
日 時 2008年12月 毎週金曜日15:50~16:40
※ 通常の投影を変更した特別プログラムです。。
場 所 明石市立天文科学館
入館料 大 人 700円
中高生 400円
小 人 300円
http://www.am12.jp/
http://www.am12.jp/vp01.htm
Saturday, November 29, 2008
金星と木星
今夕暮れの空に金星と木星が輝いています。
天文科学館にも問い合わせ多数。
12月1日にもっとも接近します。
この夜は月も近くにあって最高の眺めとなるでしょう。

こんなに接近するのは2004年11月5日以来4年ぶりです。
2004年11月5日に金星と木星の接近を撮影しました。
そのときの写真を下記に上げています。
http://tohori.cocolog-nifty.com/obs/2004/11/post.html
次回は2010年2月17日です。
2004/11/05 10:59 0゜33'
2008/12/01 17:59 2゜01'
2010/02/17 11:16 0゜32'
最後の数字は角度です。
データはステラナビゲータを利用しました。
追伸
ラジオ大阪OBC [1314kHz]に出演します。
2008年11月30日 9:30~ マリコの ちょっとお出かけ!新・発・見
http://www.obc1314.co.jp/
天文科学館の紹介です。
Tuesday, November 18, 2008
Friday, November 14, 2008
出演情報
・11月20日(木)8時~ ラジオ関西・三上公也のアサイチに
スタジオ生出演します。
冬の星座と世界天文年2009について紹介します。
・11月21日(金)→11月14日(金)17:00~17:45 サンテレビのニュースに
シゴセンジャー登場。ブラック星博士も出ます。
Thursday, November 13, 2008
ためになるサイト
Astr 250: Fundamentals of Astronomy
Lecturesがよい。
A Collection of Some Common Names for Deep Sky Objects
ニックネームがたのしい~
黒点
今日太陽望遠鏡を見たら久しぶりに黒点がありました。
そこそこしっかりした黒点だったのでとてもうれしい。
某天文台の太陽屋さんなどは「いとおしい」とまで
言ってました。
とりあえず、よかったよかった。
Tuesday, October 28, 2008
Saturday, October 04, 2008
世界のプラネご長寿リスト
1位【ヨハネスブルグ プラネタリウム】(南アフリカ)
機種:ツアイス2型→3型
開館年:1930年4月15日 (移設1960年10月12日)
2位【 ボルゴ・グラード】(ロシア)
機種:ツアイスイエナUPP23/1s
開館年:1954年
3位【コルゾフ・カトヴィチェ プラネタリウム】(ポーランド)
機種:ツアイスイエナUPP23/2
開館年:1955年12月4日
4位【セントペテルブルグ(旧レニングラード)】 (ロシア)
機種:ツアイスイエナUPP23/2
開館年:1959年
5位【明石市立天文科学館】(日本)
機種:ツアイスイエナUPP23/3
開館年:1960年6月10日
※明石と同じレベルの大型プラネタリウムのリストです。
アイジンガーのプラネタリウムのような光学式でないものや、
小型の機種は含めていません。
(1937年に制作されたコルコス兄弟作のプラネは
アメリカのスプリングフィールド博物館で稼働中です。
そのほかのスピッツやツァイスの小型機にも稼働中のものが
ありますが詳細不明。)
※先に書いた記事の一部に間違いがありました。
ご指摘ありがとうございました>ご指摘くださったみなさま
混乱が残るといけないので修正しました。すみませんです。
>閲覧されたみなさま
Saturday, August 30, 2008
ブラック星博士★東海征服大作戦
世界天文年2009日本委員会公認プレイベント
ブラック星博士★東海征服大作戦
2008年秋に星空と時間をぐちゃぐちゃにして、
東海地区を征服してやる~。
まずは、愛知県からじゃ~。
三河から尾張まで出没するぞ~。
計画は次のとおりじゃ~
10月12日(日)
13:30~ 豊川市ジオスペース館(電話0533-85-5536)
18:00~ 安城市文化センター(電話0566-76-1515)
10月13日(祝)
10:30~ 小牧中部公民館(電話0568-75-1861)
14:30~ とよた科学体験館(電話0566-33-1531)
詳しくは各プラネタリウムに問い合わせするのじゃ~
プラネタリウムでまっておるぞ~!
ブラック星博士
Thursday, August 28, 2008
『2010年 子午線発・宇宙の旅』
豊中駅前のアイボリーホテルにおいて
「有限会社 豊中駅前まちづくり会社」が開催する
アイボリー・フォーラムで
講演することとなりました。
豊中駅前まちづくり会社は、まちづくりに必要な事業を「まちに住む人」、
「商売や事業をする人」、「まちを舞台に活動する人」が進めていく社会を
作ろうという考えのもとに設立されたそうです。
藤本真理先生(兵庫県立人と自然の博物館)とのつながりです。
以下案内の転載です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第7回フォーラム 『2010年 子午線発・宇宙の旅』
~中秋の名月の下、明石に子午線が通過する意義・歴史を語る~
1910年(明治43年)、明石に初めての日本標準時の子午線標識が
建てられる。提案したのは明石の校長先生たち。明石に子午線が
通過することの意義を多くの人に知らせたいとの教育者達の熱い
想いがあった。その後、より正確な子午線の位置を決定するために
2度の天体観測が行われ、1960年には明石市立天文科学館が開館し、
“時と宇宙の博物館”として多くの人々に親しまれてきた。
1995年の阪神淡路大震災では塔時計が止まる様子が全国に報じられ、
3年後に再開し、多くの方が震災復興のシンボルとして歓迎した。
2010年は子午線標識が建設されて100年、天文科学館が開館50年という年。
今では南北の12市に子午線標識が作られている。
先人の想いを後世に伝えるということの意味を考えたい。
また中秋の名月にちなみ、月や星、宇宙に関する話も紹介する予定。
講師:井上毅(明石市立天文科学館 学芸員)
日時:2008年9月11日(木)/ 午後6時30分開始
場所:ホテル アイボリー
費用:1,000円
お問い合わせは、豊中駅前まちづくり会社まで
TEL: 06 - 6858 - 6190 または メール で
※2009年の皆既日食の話も紹介します。
Monday, August 25, 2008
Monday, August 11, 2008
Friday, August 08, 2008
Thursday, August 07, 2008
Sunday, August 03, 2008
アストロ・ラジオ
NASAを超えたということで話題になった伝説のシリーズも
これが最終回。
今回は大作です!
ゲストはシゴセンジャー・レッド&ブルー
http://kagaku-no-tobira.com/proj/004/index.html
新シリーズも準備が進んでます^^
Friday, August 01, 2008
ラジオ放送
ロシア~中国で日食でしたね。
いってこられたみなさま、お疲れ様でした。
そうそう、ラジオ関西558kHzで、ハーバーヤングジョッキーにて
星の話をします♪(収録済み)
2008年8月4日午前2時30分放送(8分ほど)
宇宙のはてのはなしとこの夏の星座のみどころを紹介します。
Monday, July 28, 2008
Tuesday, July 22, 2008
NHKに出演
7月23日にNHK神戸に出演します。
18時30分の前後で最大10分ほど。
インタビュアーはNHKの今城アナウンサーです。
内容はブラック星博士とプラネタリウムと世界天文年。
なんかごった煮のなのが自分の現状を表しています(汗)
今城さん、お手柔らかにお願いします。
ちなみに「今城さん」は「イマジョウさん」と発音します。
そのイマジョウさんのことはさておき
個人的には同局のアナウンサーの岡愛子さんに
久しぶりに会えるのが楽しみ。
2004年のリニアー、ニートのW彗星の接近の際に
100円均一の虫眼鏡で望遠鏡を作るという素敵な
企画でレポートをされた方です。
そのときのニート彗星
そうえいばあの時は特別展の準備と取材が重なって
荷運びを手伝ってもらったような記憶があります。
Tuesday, July 01, 2008
Thursday, May 01, 2008
【お知らせ】花北観望会
街角で星を見ませんか。
「世界天文年プレイベント花北観望会+森本おじさん誕生会」
日時 2008年5月11日(日) 19時~
会場 JR播但線 野里駅前 花北公民館前
姫路市増位新町2丁目12 tel079-224-2830
内容 道行く人に星を見てもらいます。
指導(予定) 森本雅樹、黒田武彦、井上毅、福田和昭、ほか
(※あくまで予定です。都合により変更のことがよくあります)
参考 日没 18:55(姫路) 月齢 5.9(20時)
惑星は土星が見頃、火星がまだ西空に残っています。
Monday, April 21, 2008
宇宙桜と国際宇宙ステーション

明石市立天文科学館に宇宙桜が咲きました。
うまい具合に宇宙ステーションと重なったのでタイミングを見て撮影。
朝日新聞、神戸新聞、毎日新聞に掲載していただきました。
下の記事は毎日新聞から
国際宇宙ステーション:宇宙桜バックにツーショット撮影--明石・天文科学館 /兵庫
明石市人丸町の市立天文科学館の井上毅学芸員が、天文科学館の前庭で
咲いている宇宙桜(エゾヤマザクラ)と、夜空に軌跡を描いた国際宇宙ステーションを
一緒にとらえた写真撮影に成功した。
撮影は今月12日午後7時42分。北東の上空を西から東に移動するステーションを
観測し、10秒間露光した。明るさはマイナス2等程度で、この夜に見た星より明るく、
手前の桜の枝と線状の光跡を収めた。
宇宙桜は、宇宙へ行った毛利衛さんがスペースシャトル「エンデバー」に乗り込んだ際、
積み込んでいた桜の種を育てたもので、科学館には05年に植えられた。
4月下旬まで咲いているという。井上学芸員は「みなさんも撮影してみては」と話している。
同ステーションの観測情報は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のホームページ
(http://kibo.tksc.jaxa.jp/)へ。【南良靖雄】
Wednesday, November 07, 2007
Thursday, October 25, 2007
Monday, March 19, 2007
部分日食

本日(3月19日)に部分日食がありました。
雲の間から顔を覗かせた太陽の右上部分がかすかに欠けているのが
かわります。
データ
日時 2007年3月19日(月)11時32分24秒 露出8000分の1
撮影地 兵庫県姫路市砥堀
撮影者 井上毅 (明石市立天文科学館学芸員)
機材 レンズ口径76mm、焦点距離500mmの天体望遠鏡に
NikonD70デジタルカメラを取り付けて撮影。
参考
http://www.astroarts.co.jp/special/20070319solar_eclipse/index-j.shtml
http://www.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2007/rekiyou075.html
Wednesday, January 31, 2007
マックノート彗星
実はオーストラリアに行ってマックノート彗星を見てきました。
すでにピークは過ぎていましたが大彗星の風格十分でした。

★観望記★
オーストラリアでマックノート彗星を眺めながら1989年年末に発見されたオースチン彗星を思い出していた。オースチン彗星は1989年12月6日にニュージーランドの天文家オースチンが発見した彗星である。軌道計算の結果、太陽に非常に接近するため1990年4~5月に金星のように明るく輝き長大な尾を夜空に引くだろうという予測が飛び交った。近年まれに見るモンスター彗星の出現に天文愛好家だけでなくちょっとした社会的な騒ぎにもなった。ハレー彗星のブームの名残みたいなものがあったのだろう。ところが地球に接近するにつれオースチン彗星は明るくなることをやめてしまう。結局最大4等級程度。もちろんこれだけ見えれば十分見ごたえのある彗星なのだが、なんせ前評判がすごすぎた。オースチン彗星を大嘘チン彗星などと揶揄する声が日本中の夜空に響いた。オースチン彗星にしてみれば勝手にしろといいたくなるような話ではある。明るくならなかった原因の一つは、オースチン彗星が初めて太陽に接近する彗星であったためである。彗星の正体は汚れた雪玉と表現される。何度も太陽に接近すると彗星全体がゆるくなってちょっとしたきっかけで彗星の一部分が壊れる。すると尾が発達する。ところが初めて太陽に接近するような彗星の場合、カチンコチンに固まっているので少々のことでは壊れない。すなわち人間を喜ばせたり(あるいは恐れさせたり)するような明るい状態になりづらいのである。
当時学生だった私は毎晩彗星観測に出かけていた。曇っていっても気にせず観測地へ行った。雲にさえぎられても、仲間と「この雲を突き抜けるほど増光していないことを確認できた」「NOT SEEN(観測できず)も立派な観測」などと笑いあった。気楽な学生にとっては十分楽しめるものではあった。一方で人生そんなにうまくはいかないよ、と冷や水を浴びせられたような気分を味わったのも事実である。
その後百武彗星やヘールボップ彗星を見てトラウマは解消されたはずだったが、光度予測にはどこか冷めた目で見る習慣が染み付いていたのであろう。2006年8月7日、オーストラリアのロバート・マックノートが発見した彗星が、順調に明るくなり、2006年末には4等級になっていても、さらに太陽に非常に接近するため明るくなる可能性があると聞いても、正直全く期待していなかった。マックノート彗星が初めて太陽に接近することなどが分かっていたので、無意識に「大嘘チン彗星」の二の舞だと思っていたのである。
1月11日。夕暮れの西空の雲に阻まれ、眺めることもできなかった。NOT SEEN!オースチン彗星を思い出すのであった。ところが翌日、彗星が青空に観測できたという情報が流れた。まさか!無謀だとは思ったが13日の正午前、天文科学館の40cm反射望遠鏡を彗星の位置に向けた。太陽にものすごく近いので、うす雲が通過するだけで強烈にまぶしい。きわめて危険である。良い子は絶対真似をしてはいけない。だが、幸運にも雲は直ぐに見当たらなくなり、五月晴れを思わせる素晴らしく透明度の良い青空が広がった。まず金星を導入。これは簡単。次にマックノート彗星の座標を合わせる。もしNOT SEEN(観測できず)なら、明るさの上限を知る事ができるので立派な観測だ。と、見えない前提で接眼レンズをのぞくと…マックノート彗星はキラキラと輝いていた。あまりにも簡単に見えた。金星より明るいだろう。マイナス5等。正午の時報とともに、白昼の青空に光り輝く彗星を見た。知らせを聞いて観測室にあわてて駆け上がってきた仲間も確認。尾がみえる、という!あわててデジタルカメラで撮影。露出1/5000。マックノート彗星伝説の幕開けはこうして始まった。
それから数日間、太陽観測衛星SOHOが捕らえたマックノート彗星は物凄い光を放ちながら太陽をかすめた。そして1月19日、その日は休みだったため自宅でインターネットを見ていたら、固まってしまった。いつも天文情報でお世話になっている天文情報サイト「星の情報」には、夕やけ空に雲だらけの写真が掲載されている。説明文を見て衝撃を受ける。「一見写っていないように見えますが。。。ええと、黒雲の向こうに下から上へ筋雲みたいに伸びているの、全部、尾です(!!!)。」何かがはじけた。心の奥底に冷たく固まっていたオースチン彗星がバーストしたのかもしれない。その夜インターネットでオーストラリアのビザを取得していた。1週間後、私はオーストラリアに向かうキャセイ・パシッフィック飛行機の中にいた。周囲はあきれ顔である。だがもっと上手がいる。大平貴之さんは私から情報を聞いた翌日渡豪してしまった。
香港経由で13時間。たどり着いたのはオーストラリアの西海岸パース。晴天率が高く、漆黒の星空を楽しむことができるということで、日本の天体写真家が集結する場所としても知られている。場所は理想的。後は見るだけ。のはずだったが、神は彗星を楽しむため迷える子羊に試練を与えるのであった。今年は異常気象だった。各地に発生した雷雲が観測を困難にした。街明かりも少なく晴天率の良い理想的な観測地にやってきたはずだったが、雲から逃れるため結局オーストラリアに滞在した3日で1200kmほどのドライブを楽しむはめになった。
夕闇のなか、月明かりと手元ライトをたよりに慌しく観測の準備。大きく伸びをしたら、天空にシリウスとカノープスが輝いていた。
いつのまにかオーストラリア西部の田舎町エネアッバにいた。ブッシュ(乾燥地帯の低木の集まった場所)に囲まれた小さな広場の中央に停車したシルバー・ブルーのトヨタ・カムリ。後部トランクはだらしなく開いて、旅行かばんからカメラレンズや星図のコピーがちらかっていた。レンタカーのそばに黒いスリックの三脚に載った7cm18倍のニコンの双眼鏡と、同じくニコンのデジタルカメラを搭載したポータブル赤道儀マークX。幾多の遠征観測を共にした愛機である。星図が風に飛ばないように気にしながら、機材とトランクを往復する日本人がひとり。360度どこから見ても怪しい。
幸いオーストラリアは、とても広かった。こんな人物がいても気がつくのはカンガルーくらいだろう。すぐそばに幹線道路があるが、時速110kmで爆走する超大型トラックは、ブッシュの小さな異変に気づかない。
それでも異国の地。遠慮がちに息を潜めて双眼鏡で捜索開始。日没後30分、1時間…南十字星、マゼラン雲、南国の星たちが少しずつ姿を見せ始めた。低空の雲が移動し、透明度の良い空が広がる。にじんだ光が…彗星だ!双眼鏡を向ける。すっと視野に飛び込んできた。マックノート彗星!ようやく見つけ、ふう、と一息。時計を見る。2007年1月29日午後9時30分。夢中で記録の写真を撮影し、簡単なスケッチと明るさの目測をおこなった。
日本を出発して50時間。ようやく出会えた大彗星は、ピークを過ぎたうえに月明かりに照らされていた。それでも肉眼で尾が10度ほど伸びたようすを確認できた。大彗星の風格十分だった。彗星の中心部分はキラキラと輝いていた。かなり暗くはなっていたが、鋭い中央集光だった。すぐ近くのつる座のデルタ星とほぼ同じ。3等と目測した。その輝きかたは、2週間前に日本で白昼の空に見たときと良く似ていた。やがてマックノート彗星は、雲の向こうへ消え、二度と逢う事はなかった。30分ほどの遭遇であった。
忘れられない星の風景。無理な計画が成就したのも周囲のみなさまの絶大なる理解あってこそ。ただ感謝。


















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